「せどり」をする人たち

先日、中古本を探しにブックオフに行ってきた時の話。
当日は平日の昼過ぎだったのですが、何気なく周りを見渡すとサラリーマンや主婦がカゴにいっぱい本やCDを詰め込んでいます。
でも少し様子が違い、好きな本やCDを選んでいる、という感じではありません。
さらによく見ると、おもむろに本やCDのコードをスマホで検索してからカゴに入れている・・・そうです「せどり」をやっている人たちですね!
せどりとは中古(あるいは新品)の本やCD、家電などをAmazonやヤフオクなどで転売して利益を得る行為です。
せどりのことはネットなどで知っていましたが、こんなにみんながやっているものとは知りませんでした!
これほどまで、皆が副業、副収入にいそしむ理由は何なんでしょう?
景気って良くなってるんじゃなかったの?

アベノミクスで景気はよくなったのか
安倍政権が強く推進する景気浮揚策「アベノミクス」、皆さんは景気回復、実感されてますか?

アベノミクスとは物価が下がり続けるデフレと決別すべく打ち出されたもので
- 国による国債買い入れなどの財政政策による公共投資で景気を刺激
- 積極的な金融政策によって市場に出回るおカネの流通量をUP
- 規制撤廃による新産業の育成
の3点を柱としたもので、長らく不況に苦しんだ日本にとっての「奥の手」とも言える政策です。
その指標として安倍さんが示したのが、「物価上昇(インフレ)率2%」です。

現在の進捗としては予想インフレ(物価上昇)率は1%前後ととどまっています。
物価が上がり、賃金もそれに連れて上がることを期待した政策ですが、実際はどうでしょうか?
暮らし、良くなってますか?
アベノミクスの実際
円安になると輸出物の値段が上がるため、企業の収益が向上し、景気がよくなると言われていました。
しかし、現在の日本は為替変動のリスクも考慮し、大手企業を中心に既に生産設備を海外に移転しているため、円安になったからといって昔ほど好況になるというわけではなく、影響はあまりないと言われています。

一方、円安になることによって輸入物の値段が上がります。1年前には1ドルのものが100円で買えていたのに、今では112円必要です。
ソニーはスマホなどの部品を海外調達しているため、1円の円安で30億円の利益が吹っ飛び、「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトも急激な円安でマグロなどを食材の調達コストが業績を圧迫、先日「牛角」を運営するコロワイドに買収されることとなりました。
円安っていいことより悪いことのほうが多いような気がしてきました。
さらには公共投資の増加と国が買い入れる国債の大幅な増加はワンセットであり、国の借金が増えれば次の世代にさらなる負担がかかります。

賃金も思ったようには増えていませんね。また中小企業の倒産も増えているようです。
東京商工リサーチによると円安に起因する倒産は、2014年1-9月で前年同期に比べて2.4倍と急増しているそうです。
こんな状況で消費者は今まで以上に消費を増やすでしょうか?

消費者の自己防衛
来年予定通りいけば消費税は10%に上がります。大企業以外は景気もあいかわらず厳しいのが現実。
一般庶民のフトコロ事情は依然厳しく、副業、お小遣い稼ぎをやろうと思うのはむしろ自然で、冒頭のせどりをやる人やポイントサイトにいそしむ人が増えるのは当然といえば当然です。
だって安倍さんの思惑通りに庶民のフトコロは一向に良くなってませんからね!

われわれ消費者はこのような状況で少しでも節約をする必要があり、カード利用によるポイント(例:イオンカードの5%還元)やポイントサイト利用で1~数%のポイントという手段で出て行くおカネをセーブするということがせめてもの防衛手段かと思われます。
外出先で買い物をする際や食事をする際はカード、クーポン、ネットサービス(外食ならファンくるなど)を利用し、ネットで買い物をする際はポイントサイト利用を心がけることで少しでも節約、出費削減を狙いましょう!!
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